IHCSA主催「定例講演会」開催
平成26年6月2日(月)、当協会が国際相互理解促進事業の一環として主催する「定例講演会」が六本木の国際文化会館で開催され、50名あまりの方々にご参加いただきました。
今回は安全保障・防衛・国際政治・外交問題のスペシャリストである森本敏拓殖大学特任教授(前防衛大臣)に、「アジア情勢と日本の安保・外交課題」というテーマで講演いただきました。
まずは私たちの日常を取り巻く国内政治・経済・財政・社会保障制度・エネルギー政策など多岐にわたり、現状を概観し、将来の展望を解説されました。そして現在白熱した議論が繰り広げられている安全保障・防衛・外交問題について、日本が直面する論点を明らかにしたうえで、国際情勢の変遷に合わせて国の諸政策のあるべき姿を提示されました。マスコミ報道では窺い知れない貴重な情報も多く、参加者も強い関心を示していました。
質問に応じて日中・日韓関係問題の現状と展望にも言及された中では、国際社会に向けての日本からの発信の強化など、日本が解決に向けてなすべきことを挙げられました。
防衛庁、外務省、教育研究機関等の専門家として、また閣僚としての経験に裏打ちされた講師の現状分析と、幅広く集積された的確な例示により、参加者の問題認識や理解が深まる機会となりました。
(森本敏氏プロフィール)
防衛大学校理工学部卒業後、防衛庁入省。外務省アメリカ局安全保障課に出向、外務省入省。在米日本国大使館一等書記官、情報調査局安全保障政策室長など安全保障の実務を担当。野村総研主席研究員を経て、慶應大学・中央大学等で教鞭をとる。平成12年より拓殖大学教授。平成24年第11代防衛大臣に就任。近著に「武器輸出三原則はどうして見直されたのか」(海竜社、平成26年3月)など多数。